クロネコゆうパケットの利用するAmazon出品者の配送設定について
Amazonで商品を販売する出品者にとって、配送方法は顧客満足度や評価に大きく影響します。
これまで「ネコポス」を利用していた出品者が、新たに「クロネコゆうパケット」を利用する際には、それに伴う変更内容を確認して事業に不利益にならないように備えておかなければなりません。
本記事では、クロネコゆうパケットの特徴や設定方法、そして導入時に知っておくべきポイントについて詳しく解説します。
目 次
1.はじめに
1.クロネコヤマト「ネコポス」から「クロネコゆうパケット」への名称変更
クロネコヤマトの「ネコポス」は、元々ヤマト運輸が行っていた小型の荷物を低料金で送るサービスです。
書類や小型商品をポストに投函する形で配達するため、短時間で受取ることができ、多くのEC事業者や個人ユーザーに利用されてきました。
2024年に「ネコポス」は「クロネコゆうパケット」という名称に変わりました。
この変更に伴い、配送会社もヤマト運輸ではなく日本郵便が担当することになり、配達も日本郵便が行うようになりました。
今回の主な変更点は、配送業者と配達時間です。
2.配送にかかる日数
「ネコポス」時代の特徴の一つは、翌日配達が基本であり、とても迅速な配達サービスが強みでした。
しかし、「クロネコゆうパケット」に移行したことで、配送に若干時間がかかるようになったのです。
具体的には、ヤマト運輸が日本郵便に荷物を引き渡してから、配達までに2~3日程度かかることが一般的です。
荷物の発送から受け取りまでの日数は、地域によって多少異なることがありますが、「ネコポス」の翌日配達というスピード感は失われ、通常は翌日~翌々日、場合によってはそれ以上の時間がかかる可能性があります。
2.クロネコゆうパケットとは
1.クロネコヤマトから荷物を受け取り、配達されるまでの流れ
①荷物の発送(ヤマト運輸による集荷または預け入れ)
出品者や発送者がヤマト運輸に荷物を渡します。
ヤマトの営業所やコンビニなどで行われることが一般的です。
法人契約の場合は、ヤマト運輸が集荷に来る場合もあります。
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②荷物の仕分け(ヤマト運輸の配送センター)
荷物はヤマト運輸のセンターで仕分けされ、日本郵便へ引き渡される準備が行われます。
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③日本郵便へ引き渡し
荷物はヤマト運輸から日本郵便に引き渡されます。
この時点で、日本郵便の配送網に乗り、最寄りの郵便局へと向かいます。
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④配達(日本郵便による配達)
日本郵便が最寄りの郵便局から配達を行い、受取人の自宅やポストに投函されます。
ポスト投函が基本のため、受取人が不在でも配送されます。
2.お届け日数と注意点
発送元と配達先が離れている場合や、配送の混雑具合によっては、配達までにさらに時間がかかることがあります。
特に、離島や山間部など遠隔地への配送では、3日以上かかる場合もあります。
3.Amazon出品者への影響
1.Amazonで販売した商品を出品者出荷で「ネコポス」を利用していた場合
もしAmazonで出品者出荷として「ネコポス」を利用していた場合、これからいくつかの問題が発生するかもしれません。
ネコポスはもともと翌日配達ができていたので、Amazonの商品ページに表示されるお届け予定日も翌日と設定されています。
しかし、クロネコゆうパケットでは、配達に2~3日かかるため、実際には予定日通りに商品をお届けすることができなくなります。
2.お届け予定日問題によるクレームや悪いレビューのリスク
予定日通りに商品を届けられなくなれば、それに不満を抱いたお客様からクレームが入る可能性が高いでしょう。
そうなると出品者の評価が下がり、悪いレビューが投稿されるリスクが生じます。
現在Amazonでは「クロネコゆうパケット」の選択がシステム上になく、追加の予定もないことが確認されています。
(2024年9月5日、Amazonテクニカルサポートに確認済み)
解決方法として、出品者は配送設定を手動で変更し、正確なお届け予定日が表示されるようにする必要があります。
4.Amazon配送設定の変更
では、アマゾン出品者はどのように配送設定を手動で動かせばいいのか、気になりますよね。
以下の手順に沿って設定を変更を行ってください。
1.配送設定の手順
①Amazonセラーセントラルで「配送設定」を開く
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②編集したい配送パターンを選択して編集する
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③「配送設定の自動化」のチェックを外す
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④「確定」をクリック
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⑤配送所要日数を選択して保存
2.設定変更後の注意点
配送設定が反映されると、Amazonの商品ページに新しい配送予定日が表示されるようになります。
反映には15分ほどかかるため、設定変更後に時間を置いて商品ページを確認し、正確に反映されているか確認しましょう。
また、配送に時間がかかる繁忙期や天候による遅延が予想される場合は、事前に配送日数を余裕を持って設定しておくことをおすすめします。
5.クロネコゆうパケットを利用するためには
Amazonの出品者が出荷で利用するクロネコゆうパケットは、個人や小規模事業者が利用する場合と異なり、法人契約が必要なサービスです。
ヤマト運輸と契約を結び、ビジネス向けのサービスを利用するためには、以下の手続きを行いましょう。
1.ヤマト運輸との法人契約が必要
クロネコゆうパケットを利用するためには、ヤマト運輸との法人契約が必須です。
これは、通常の個人利用とは異なり、企業や法人向けに提供されている配送サービスです。
- 法人契約の申し込み
まず、ヤマト運輸の営業担当者に連絡し、契約に関する手続きを行います。
契約内容には、配送サービスの利用条件や運賃の設定などがあります。
契約には会社の法人登記情報や納品先情報などが必要です。
- 掛売り契約
法人契約では、掛売り(後払い)システムが導入されており、月々の利用料金を後払いで精算します。
定期的に多くの荷物を発送する事業者にとって便利な支払い方法ですよね。
2.送り状発行システムの利用方法
クロネコゆうパケットを利用するためには、**ヤマトビジネスメンバーズ(YBM)**というシステムにアクセスし、専用の送り状を発行しなければなりません。
法人契約を結んだ後、ヤマトビジネスメンバーズに登録します。
その後、法人専用のウェブサービスにアクセスできるようになります。
送り状の発行には、専用の「B2クラウド」というシステムを使用します。
B2クラウドはウェブベースの送り状発行システムで、法人がヤマト運輸との契約に基づいて送り状を作成し、印刷するためのツールです。
利用手順
ヤマトビジネスメンバーズのアカウント情報でログインします。
送り先情報、発送する商品情報、配送方法(クロネコゆうパケットなど)を入力します。
作成した送り状は専用プリンターや通常のプリンターで印刷することができます。
印刷した送り状を荷物に貼り付け、ヤマト運輸に引き渡します。
3.運賃の個別契約について
クロネコゆうパケットの運賃は、ヤマト運輸の営業担当者との相談に基づいて事業者ごとに個別契約を結んで設定されます。
通常、発送量が多ければ多いほど、運賃が割引されることが一般的です。
取引実績や契約内容に応じて、特別な割引やサービスも提供される場合があります。
また、地域によっても運賃は異なります。
例えば、都市部への配送と地方への配送では、距離によって運賃が変わります。
事前にヤマト運輸と運賃の見積もりを確認しておくことが重要です。
6.まとめ
いかがでしたか?
クロネコゆうパケットをAmazon出品者として利用する際には、配送設定の変更が必要です。
設定変更後は、正確なお届け予定日が反映されているか確認し、顧客対応の準備も行っておきましょう。
クロネコゆうパケットは低コストでポスト投函でき、再配達の手間が省けるメリットがありますが、配達に2~3日かかるため、翌日配送には不向きです。
また、利用にはヤマト運輸との法人契約が必要です。
メリットとデメリットを考慮して、効果的に活用しましょう。
この記事は中国輸入代行業者である中国仕入れのさくら代行が執筆しています。
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